フラワーショップ 
構造・規模 : 内装
延床面積 : 102.8㎡ 
設計・監理 : 星野千絵+原﨑寛明/CHA  
施工 :ルーヴィス LIUKOBO
写真 : 鳥村鋼一

2020.6 竣工
花と緑のための骨格となる矩形
大正期の生糸倉庫を復元して建てられた横浜の文化商業施設「KITANAKA BRICK&WHITE(北仲ブリック&ホワイト)」内のフラワーショップ。テナント区画は施設のエントランスホール内にあり、 ホール内の利用者動線のために確保された通路を挟むように飛び地になった 2 区画である。ポップア ップショップのようにリースラインが可視化されておらず、共用部と連続したテナント区画であるた め、この状態を活かし、共用部も含めて一体的な空間として捉えられるようにしたいと考えた。
そのため、設置する什器は全て原則固定せず可動式とした。ホール側からショップへの視線を遮らず、花や緑を一望できるようにオープンな設えとすることで、来店者だけでなくホールや通路を行き交う人もディスプレイを楽しめる彩りのある空間となっている。
また、花や緑という柔らかく不定形で、日々形が変わっていく有機物を扱う上で、対比的に無機質 でシンプルな矩形の金属フレームやステンレス製の什器を、それぞれ同じモジュールで反復配置した。 そうすることで、商品ディスプレイの手掛かりや拠りどころとなるよう定義している。
一方でこれら什器などの形状がそろっていることで、ある時は什器を連ねてフラワーアレンジメン トワークショップのための大きな作業台になり、ひな壇状に並べると時節に合わせた限定販売スペー スになるなど、簡単かつ自由にショップレイアウトを変更することができる。
自由と規律の均衡によって生まれる、花と緑に覆われた魅力的な空間の骨格となることを目指した。
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